過去の経験則はあてにならない

2011.10.14

当たり前の話だが、不動産の価格は、常に変動し続けている。基本はそこを買いたい人と売りたい人のバランス、つまり需要と供給によってその価格が決まるのだが、最近はそれだけではすまなくなっている。とくに海外のファンドが日本の不動産に多額の資金を投入し始めたおかげで、世界経済の影響をストレートに受けるようになった。東京の不動産価格は、国内統計だけで解析するのは不可能な時代なのである。しかも、厄介なことに金融市場や為替相場の変動と物件価格の変動は必ずしも連動しない。昔は、金利が上昇すると価格も上昇したものである。いまは、その逆だ。だからこそ、統計に頼りすぎるのは、危険なのである。過去の経験則があてにならない。いい例が、「2007年問題」だろう。東京では、オフィスビルに需給ギャップが生じる2007年に賃料が暴落する、とまことしやかに語られてきたが、実際はそんな事態はまったく起きなかった。また、少子化が進むと潜在的な需要が減るから不動産価格は下がる、という意見もよく耳にしたが、東京はもっとも少子化が進んでいるのだが不動産大暴落は起きていない。予測を立てた人はこれらの現実をどう説明するのか、ぜひ聞いてみたい。

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